え?まさか、スーツの一番下のボタン、留めてないよね?

suitmanshouting
まさかとは思いますが、スーツの一番下のボタン、留めてませんよね?

 

myface4 ・・・・!!!!!!!????

え?

と、留めてるですって・・・?

 

それなら今すぐソレ外してーーーー!!

 

それ、留めちゃダメなやつなんです。

 

 

今回は、なぜ留めちゃダメなのかを書こうと思います。

 

 

今回の記事

一番下のボタンを留めてはいけない一般的な理由を始めに紹介。

その後、

スーツの歴史、ボタンの歴史を掘り下げ、ジャケットの構造についても掘り下げてます。

番外編として、ベストの一番下のボタンも留めてはいけない理由も紹介してます。

 

 

スーツの一番下のボタンはなぜ外すのか。

 
suitchakuseki
→ https://latte.la/column/
 

一般的に言われているのは、ジャケットやベストを着た状態で座った時に窮屈にならないようにするためや、ジャケットにシワが寄らないようにする為だとされてます。

 

 
joubasuit
→ http://www.victoriana.com/
 

ジャケットは騎手の制服でもあったので、

馬に乗った時の事も考えたデザインになっています。

 

 

【深く掘り下げてみよう!】スーツの一番下のボタンはなぜ外すのか。

 

スーツの一番下のボタンを留めない理由。

それを深く理解するには、スーツのルーツを知る必要があります。

 

 

【スーツの歴史】スーツのジャケットは昔、フロックコートというコートだった。

frockcoat
フロックコートは

19世紀中頃から20世紀初頭にかけて使用された昼間の男性用礼装(きちんとした場で着るやつ)である。

ダブルブレストで黒色のものが正式とされ、

フロックコートとシャツ、ベスト、ズボン、ネクタイで一揃いになった。

その後モーニングコート(→ https://ja.wikipedia.org/wiki/モーニングコート)に取って代わられ、

現在では前合わせがシングルのものも多く見られるようになり、結婚式で使われるようになった。

引用元
Wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/フロックコート

 

スーツのジャケットはもともと、コートだったんですね。

 

 

mitsuzoroi ↑【スリーピース(三揃い)】ジャケット + ベスト + シャツの組み合わせ
 

 

フロックコートとシャツ、ベスト、ズボン、ネクタイで一揃いになった。

↑解説内にはこうあるように、

 

現在でいうスーツのジャケットを着る感覚で、コートを着用してたんです。

 

 

フロックコート → モーニングコート

morningdress
↑モーニングコート (Wikipediaより引用→https://ja.wikipedia.org/wiki/モーニングコート
 

そんなフロックコート。

前述の引用元の記事にもありますが、

時代の変遷と共に、モーニングコートに取って代わられます。

 

 

 

コートとして始まり、遂に、現在のようなジャケットに。

 

suitomatase
 

衣服も変わっていきます。

 
2d3407a4→ http://karapaia.livedoor.biz/
 

 

フロックコート → モーニングコート と続き、いよいよ現在のようなジャケットが誕生します。

 

 

suit→ https://ja.wikipedia.org/wiki/背広
 

 

前述のフロックコートもモーニングコートも、これらは主に、屋外着用を目的としたものでした。

やがて、屋内でくつろげるような室内着として、

コートのすその部分をカットした、現在のスーツのようなジャケットスタイルが登場したわけです。

 

 

 

ちなみに、

モーニングコートの裾を切り落とした上着(スーツのジャケット)は19世紀のイギリスで生まれ、19世紀末から20世紀の初頭にかけてアメリカのビジネスマンがビジネスウェアとして着用し始め、その後世界的に普及したそうです。

 

※詳しくは、Wiki師匠へ。
→ https://ja.wikipedia.org/wiki/背広

 

ボタンの歴史の始まりは飾りとして。

SANYO DIGITAL CAMERA
 

そろそろ声が上がってそうな気がします。

 

ボタンの話はどこいったの? って。

 

そうですよね。

 

スーツの一番下のボタンはなぜ外すのか。ですよね。

 

お待たせしました。

ここでやっとボタンの説明をします。

 

ここでポイントとなってくるのが、

スーツの元となったフロックコート(なんならモーニングコートも)が、正礼装と呼ばれるフォーマルウェアであるということ。

 

 

frockcoat
フロックコートは19世紀中頃から20世紀初頭にかけて使用された

昼間の男性用礼装である。


morningdress
モーニングコートは

男性の昼の最上級正装の一つ。

 

そう。

どちらも、すごくきちんとした場で着用する衣装。

冠婚葬祭などの社会生活において、身なりを整え、敬意を表する場合に着用する衣服です。

 

ボタンは、

そういった” 礼装・正装ではありませんよ ” と言う意味合いで飾りとしてボタンを付けたのが起源。

 

なので、

ボタンとボタンホールの位置はずれているものだとされています。

飾りなので、

ボタンを穴に掛けても問題ないような位置に、ボタンホールを開ける必要がないからです。


ただし、


一概には言い切れず、同じ位置にあるものも多くあります。

 

現在、どちらが主なのかは知りません。

 

三つボタンのスーツでいうならば、もともと留める為に作られていなかったりもします。

わかりやすく解説なさっている記事を引用します。

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

kasukabe
フロントカット(前裾)の形状は、上図のように 第2ボタンの直下から湾曲を始めます。

この湾曲の結果、第3ボタンでは、合わせと平行になりません。

第2ボタンと第3ボタンを留めてしまうと、丁度円錐の切れ目を閉じた状態になります。

結果、第2-第3ボタンの二つで円錐を作ることになってしまい、奇妙な膨れが出来ます。

これは余り見た目が宜しくありません。

つまり、なぜクラシコで一番下を留めないか。

一言でいえば、

「そもそも留める様に作っていないから」となります。

3ツ釦-1ツ掛、3ツ釦-2ツ掛が別個に存在していているのと同様というわけです。

他方、留めるように作れば、留められるようになるということになりますね。

引用元:テーラーカスカベさん「三つボタンの一番下はなぜ掛けないか」
→ https://www.tailor-kasukabe.com/

 

三つボタンのスーツを着てる方は要注意ですね。

 

もしも三つボタンのスーツで、一番下のボタンを留めてた日にゃ、

 

僕ちん、シューチュの着方わかってまちぇん。(どん!)

 

と周囲にアピールしてる事になります。

 

 

myface6
こ、これはヤバイ・・・(汗)
 

一刻でも早く、昨日の自分にサヨナラしましょう。
 

 

 

 

 

【ボタンの元々は飾り】メンズファッション界の権威。落合正勝氏の著書より。

 

ボタンは飾り。

これは、落合正勝氏の著書内にも同様に書かれています。

 

※落合正勝氏

メンズファッションのジャーナリスト、コメンテーターで、服飾に関する著書で海外で高い評価を得ている方。

そんな同氏の著書「男の服装術」で、ボタンについてこのように書かれています。

 

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

 

otokonohukusoujutu
ボタンのもともとの発想はアクセサリー

男のスーツの付属物で唯一突起があるのはボタンだけである。

ボタンは実用には違いないが、突起があることから考え、

それはアクセサリーの類と解釈すべきだ。

実用だけなら、ジッパーでも何ら差し支えないからである。

ボタンは、古代ギリシャ時代から装飾として2000年以上の歴史をそなえ、中世のヨーロッパの宮廷服には、フロントボタンだけで、ゆうに30個以上は取り付けられていた。

袖のカフスボタンと同じく、それが男のアクセサリーだったからである。

はじめはボタンホール(ボタンを留める穴)のない時代が続き、ボタンだけが服のあちこちに取り付けられ、次に、日本の足袋のコハゼに見られる ボタンを引っ掛ける細工が考案され、

最後には現代のスーツのように、生地自体に穴を開け、そこにボタンを留める方法が考え出された。

引用元
→ https://www.amazon.co.jp/男の服装術

 

ボタンの歴史を辿ると、古代ギリシャ時代まで遡るんですね・・・。

 

勉強になります。

 

これで、スーツのジャケットと、スーツのボタンの歴史がわかりました。

 

スーツのジャケットはもともと着丈の長いコートで、

ボタンはというと その始まりは飾りであり、重なりが悪くなる位置にボタンホールが開いていた。

↑と、いうことがわかりました。

 

enbifuku1

↑これ(礼装・正装)が、

suit
↑こうなっていったわけですね。

同時に、ボタンという装飾を備えながら。

 

 

【さらに掘り下げてみる。】今度は、スーツの構造面で見ていきましょう。

 

では次に、ジャケットのパターン(洋服の型紙)。

つまりジャケットの構造上での解説をします。

enbifuku1
↑改めて、これがスーツの原型。

 

enbifuku2

↑ボタンはここについてます。

 

enbifuku4
↑これをスーツの原型とするならば、スーツの一番下のボタンはこのように付いてると言えるでしょう。

と、いうことはですよ?

一番下のボタンを留めるということは、

 

enbifuku5

↑こういうことではないでしょうか。

 

写真のようにボタンが付いていたら、スーツの構造上、留めれないことは容易に想像できませんか?

一番上のボタンと一番下のボタンが同じ線上に付いていない為、仮にボタンを留めた時にボタンホール(ボタンの穴)側の生地を引っ張り、確実に不格好になる訳です。

 

 

 

【意識したい。一番下のボタンのベストな見え方】かっこよくスーツを着こなす為に知っておきたいポイント。

shibutsusuit1
もう一つ踏み込むと、パターン上では ジャケットを着用した際、

 

shibutsusuit2
↑一番下のボタンが半分か、

 

shibutsusuit3
↑または丸1個見えるぐらいが理想的だとされています。

 

ジャケットの前身に一番下のボタンが隠れたり 見えすぎていると、

 

美しくないとされています。

 

ちなみに、一番下のボタンは、

捨てボタンとも呼ばれたりしてます。 ← ヒドいw

 

これで、スーツのジャケットの一番下のボタンを外す理由。

なぜ留めてはならないかの理解が深まりましたでしょうか?

 

 

【番外編】ベストのボタンも一番下は外しましょう。

suitvest→ http://gtavphoto.blog.jp/
 

なぜ、ジャケットの下に着るベストの一番下のボタンも留めないのか。

 


( ↑の写真では一番下のボタン留めっちゃってますが(苦笑) )

 

 


19世紀初め、時の摂政ジョージ四世がとあるパーティーに出席した際に、ベストの1番下のボタンを掛け忘れていました。

太って腹が出ていたジョージ四世。

ボタンの閉め忘れは余計に目立ちます。

当時の社交界の花形であり、ファッションリーダーだったボー・ブランメルはジョージ四世に恥をかかさないために、自分のベストの1番下のボタンをさり気なく外しました。

そのパーティーに出席した人々はファッションリーダーたるブランメルとジョージ四世が、揃ってベストの1番下のボタンを外していたので、

それが最新の着装マナーと勘違いして一斉にまねをしたのです。

 

↑このエピソードが、ベストの着方として現代にも残っているのだそうです。

 

 

ちょっ・・・、ボー・ブランメル、めちゃ紳士やん。

 

 

 

myface1
( な、なるほど・・・。ベストのボタンも一番下は外すのか・・・!!!_φ(・_・ ; メモメモ  )
 

 

みなさんも今回の記事をキッカケに、現代のファッションリーダー。

ボー・ブランメルになりましょう。

 

 

【まとめ】スーツの一番下のボタンはなぜ外すのか。

 

スーツの一番下のボタンを留めない理由。

 
suitchakuseki
→ https://latte.la/column/
一般的に言われているのは、ジャケットやベストを着た状態で座った時に窮屈にならないようにするためや、ジャケットにシワが寄らないようにする為。

 
joubasuit→ http://www.victoriana.com/
 

ジャケットは騎手の制服でもあったので、馬に乗った時の事も考えたデザインになってる。

 

そして、ものによっては、そもそもの構造上、留めてはならない仕様で仕立てられているもの(スーツ)もある。

 

加えて、ボー・ブランメルのように、ベストの一番下のボタンも外しましょう。

 

↑と、いうことです。

 

 

え?まさか あなた、スーツの一番下のボタン。

と、留めてませんよね・・・?

 

 

※この記事を書く為に、

パターンスタジオシナジー藤森社長

ブティック創パターンオーダースーツショップ 岡円さんが取材協力してくださいました。

ご協力、本当にありがとうございました!

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生川敏弘(なるかわとしひろ)
1986年、三重県四日市市生まれ。いまは岡山県岡山市在住です。 ファッションが好き過ぎて、気付けば、デニムジーンズで有名な岡山県 児島のアパレル生産業界へ飛び込みましたが、身体を壊し、同時に心も折れてしまい離職。 好きで飛び込んだ道を諦めた事で、人生に迷い、出した答えが海外遊学。カナダのトロントへ1年滞在しました。 ファッションの繋がりから現地のアパレル・ファッション関係者の人たちと仲良くなり、一時住む家を無くしかけるも、そういった現地の友人達のおかげで救われたりと、ファッション好きだったからこそ海外での生活が潤った事で、自分にはやはりファッションなんだと再認識。 帰国後、名古屋でファッションの販売員などを経て、 現在は、こつこつ続けているブログを軸に、 Facebook・InstagramなどのSNSによる情報発信をしながら、 自分のファッションブランドを立ち上げるべく準備中です。 旧ブログは、「30歳目前にしてファッションを考える」です。

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生川敏弘(なるかわとしひろ)

生川敏弘(なるかわとしひろ)

1986年、三重県四日市市生まれ。いまは岡山県岡山市在住です。 ファッションが好き過ぎて、気付けば、デニムジーンズで有名な岡山県 児島のアパレル生産業界へ飛び込みましたが、身体を壊し、同時に心も折れてしまい離職。 好きで飛び込んだ道を諦めた事で、人生に迷い、出した答えが海外遊学。カナダのトロントへ1年滞在しました。 ファッションの繋がりから現地のアパレル・ファッション関係者の人たちと仲良くなり、一時住む家を無くしかけるも、そういった現地の友人達のおかげで救われたりと、ファッション好きだったからこそ海外での生活が潤った事で、自分にはやはりファッションなんだと再認識。 帰国後、名古屋でファッションの販売員などを経て、 現在は、こつこつ続けているブログを軸に、 Facebook・InstagramなどのSNSによる情報発信をしながら、 自分のファッションブランドを立ち上げるべく準備中です。 旧ブログは、「30歳目前にしてファッションを考える」です。